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「…新選組には、何が目的で入って来た?
長州の間者なんかじゃねぇだろうな?」
『………』
峯岸の顔から浮かんでいた笑みが消える。
『…確かに僕は長州出身です』
「!!」
原田はほぼ反射的に刀の柄を握り、身を屈める。
意味することは、いつでもお前を斬れる、ということだ。
『ただそれだけですよ、僕は攘夷や思想に興味ない
僕はただ人探しをしに、京都に来たんです』
「人探し…?」
刀の柄は握ったまま、上体を起こした。
『父と姉です』
一瞬、峯岸に'悲しい'という感情が現れたような気がした。
「…何で探さなくちゃなんねーことになった」
『家にいなくなったからです』
「…あのなぁ」
真面目に答える気はあるのか、と呆れる。
しかし峯岸は断じて自分のペースを崩さない。
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