第一章:とんでもない女

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「…少しでも不穏な動きを見せたら、問答無用で斬るからな」 ほっと峯岸から溜め息が漏れた。 「ただし、お前が女だってことは、俺とお前だけの秘密だ 他の連中に峯岸が女だってバレても、俺は助けねーぞ」 『はい、ありがとうございます、隊長さん』 本当に心から、初めて峯岸は笑った。 その笑顔を直視した原田は、バツが悪そうに「あー…」と何か言いかけると、ぷいと峯岸に背を向けた。 「じゃ…じゃあな、お休み」 『お休みなさい』 ちらりと振り向くと、まだ微笑んでいる峯岸。 慌てて正面を向いて、逃げるように自分の部屋へと向かった。 「(何だ、可愛い顔して笑えるんじゃねーか)」 いつもああだったらいいのによ、と一人原田は思った。
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