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「ところで、部屋からずっと後をつけられてた、あちらの先生はどなた?」
『え?』
姉が指差す方向に居るのは…。
「…俺か!?」
『…隊長さんでしたか』
隠密行動は何よりも苦手な分野だったが、一般人に見付かってしまうとは思わなかった。
見付かって声も出してしまったら、もう隠れているのは無駄だ。
バツが悪そうな顔を浮かべながら、原田は二人に近付いた。
「いや、別に覗き見しようとしたわけじゃなくて、ただ隊長として心配…心配なんてしてねぇぞ!
いやいや、そうじゃなくて、菜緒が何かやらかしたんじゃねぇかと心配に…はなってねぇ!」
一人でムンムンと格闘する原田に、二人は顔を見合わせて、クスリと笑った。
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