第十三章:菜緒と菜歩

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「…何だよ!」 『いえ、別に』 視線に耐えきれず軽く睨むが、峯岸はつんと顔を反らす。 言いたいことは分かっている。 どうせ本音ではないくせに、とでも思っているのだろう。 「…俺だって認めたくねぇけど、本音だからな!」 最初は、峯岸には協力しないと、そう決めたはずだった。 それでも、いつの間にか目が離せなくなって。 好きになって。 側にいて、守りたいと思うようになった。 『じゃあ…僕、ずっと新選組にいていいんですか?』 「当たり前だ! 何かあったら俺が助けてや…」 視線を感じ、はっと我に帰ると、じーっと見てくる菜歩。 そういえば二人きりではなかったんだと思いだし、羞恥から頭に血が上った。
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