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「物音立てるなよ…ほら、あれ見てみろ」
『………!』
橋の上に、不審な男が八人。
酷く酔っているようで、品の悪い笑い声をあげている。
やがて、男たちは制札の近くに来ると、何かを話し出す。
この距離からでは、あまり会話は聞こえないが、「幕府」という単語は聞き取れた。
「当たりだな」
この男たちが犯人で、間違いがないだろう。
さすが原田の野生の勘、と言ったところだ。
見張りの一人、橋本皆助という隊士は自然と立ち上がる。
西側の新井忠雄の率いる部隊へ知らせに行くためだ。
「橋本は知らせに行ったか…浅野の奴は、何をしているんだ!?」
浅野薫は、東側の大石鍬次郎率いる部隊へ知らせる役目を負っている。
しかし、どうしたことか、その場に鎮座したまま動かない。
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