第十四章:三条制札事件

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『…浅野さんが東側の部隊へ知らせるためには、あの人たちの横を通らないと駄目ですね』 「まさか…ビビってんじゃねぇだろうな!?」 『断言は出来ないですけど、可能性は高いです』 原田たちがこんな話をしていても、浅野は動く気配も見せない。 早く知らせに行かないと、完璧な包囲網がつくれない。 そんなことをしている間に、男たちが制札を完全に囲んだ。 このまま制札が引っこ抜かれるのを、原田が黙って見ていられるわけがない。 「もういい!行くぞ、菜緒!」 『はい』 槍を持ち、物陰から踊り出ると、橋へ急行した。 「そこまでだ、お前ら!」 「!?な、何だ!」 原田の突然の大声と登場に、男たちは慌てて制札から離れる。 後を追うようにして、峯岸も到着した。
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