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「そこの制札を何度も引っこ抜いていたのは、お前らだな?
まさか幕府が建てたものなんて知らなかった、なんてことはねぇよなぁ!
幕府にもの申したいことがあるなら、こんな姑息な真似しねぇで、堂々と喧嘩吹き込みやがれ!」
『隊長さん、それも駄目です』
「………」
いまいち良い格好は出来なかったが、槍を構えて、今すぐにでも戦えることを態度で示す。
これで峯岸も抜刀して、構えてくれれば、憧れの武士像に近付けるのだが。
何はともあれ、原田は男たちを見渡して、先頭にいる男をジロリと睨みつける。
「お前ら…長州者ではないな
長州人の空気が、一切感じられねぇ」
「ならどうした」
その男を、ではなく、峯岸をちらりと見る。
ほらな、と言わんばかりに笑うと、ふいと顔を反らされた。
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