第二章:武田観柳斎

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「は…?」 峯岸は武田の答えも聞かず、布団の中に頭を引っ込める。 武田としてもこのような反応は初めてだったらしく、目を丸くさせて、布団の上から峯岸を凝視している。 仮にも武田は、人斬り集団新選組の組長なのだ。 そんな彼の誘いを断わることなんて、普通の人の神経では考えられない。 普通の人なら。 武田は一つ咳払いをする。 「…峯岸くん、私は君と話をしたくて、わざわざここまで来たのであるぞ? よもや私の誘いを断ろう、などと考えているのか?」 『………。』 返事がない。ただの屍のようだ。 しかし、武田は諦めない。 「私だから断る、とでも言うのか? それは違うぞ峯岸くん、私は心から君と親密な関係になりたいと思っていて」 『誰でも断りますよ』 「なら…!」 武田の顔が明るくなった。
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