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「は…?」
峯岸は武田の答えも聞かず、布団の中に頭を引っ込める。
武田としてもこのような反応は初めてだったらしく、目を丸くさせて、布団の上から峯岸を凝視している。
仮にも武田は、人斬り集団新選組の組長なのだ。
そんな彼の誘いを断わることなんて、普通の人の神経では考えられない。
普通の人なら。
武田は一つ咳払いをする。
「…峯岸くん、私は君と話をしたくて、わざわざここまで来たのであるぞ?
よもや私の誘いを断ろう、などと考えているのか?」
『………。』
返事がない。ただの屍のようだ。
しかし、武田は諦めない。
「私だから断る、とでも言うのか?
それは違うぞ峯岸くん、私は心から君と親密な関係になりたいと思っていて」
『誰でも断りますよ』
「なら…!」
武田の顔が明るくなった。
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