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「待てって武田さん!アイツ絶対寝ますよ!?」
「そんなの終わってからではないと分からぬぞ」
「う、そりゃあ…」
原田がまともに言い返せないのを利用している。
そのことに気づいていたが、だからといって打開策は浮かばなかった。
「原田くん、君は何か行き過ぎた勘違いをしているのでは?
私は純粋に峯岸くんと交流を深めたいと思っているだけだ」
「(だから、それのどこが純粋なんだよ!
不純極まりねぇだろ!)」
口には出さないが、軽蔑した目で武田を見る。
武田はそれに気づいているのかいないのか、ふっと笑うと、原田の肩を叩いた。
「君は組長として、峯岸くんの安全を頼んだよ」
それだけ告げて、武田は原田から離れて行った。
原田は武田に触られた箇所をぽんぽんと払いながら、出来の悪い頭で解決策を練り始めた。
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