第二十四章:無愛想さんと槍遣い

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後に上野戦争と呼ばれるようになった戦いは、旧幕軍の記録的な惨敗となった。 存在が新政府軍に気づかれると厄介なため、誰にも見つからないように戦場を抜け出した。 峯岸の体調のことも考え、一度診療所に帰った。 その後、準備を整えて、松本の弟子からいい場所があると勧められた村に引っ越してきた。 小さくて何かと不自由なこともあったが、いい村だった。 何より、見ず知らずな自分たちを、煙たがらず受け入れてくれたのだ。 そこで原田と峯岸は、祝言を挙げた。 それからの生活はいろいろと苦難の連続だったが、仕事も見つかり、頑張って日々を過ごしてしていたら、苦に思っていたことも慣れてきた。 菜緒には本当に、本当に無理をさせたが、元々乗り気な原田は夜のほうも頑張り、男の子と女の子をそれぞれ一人ずつ出産した。 兄は茂、そして妹は菜美と名付けた。
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