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「久しぶりだね?お兄とこうやって一緒に登校するの」
「そうだね。小学生以来かな?あの時は学校まで走って競争してたっけ?懐かしいなぁ~」
今思うと…小学生に戻りたいという気持ちが伝わってくる。…美咲と一緒に登校するのは今日で最後かも知れない。
「勝ったり負けたりの繰り返しだったよね!……どうかしたの?」
「いや…美咲と一緒に登校するのは今日だけなのかと思ってさ?ほら…僕、櫻の杜学園が何処にあるか分からないから道案内して貰ってる訳だし…」
出来れば卒業するまで、美咲と一緒に登校したいと僕は心の中で思った。
「はぁ…今のお兄が一人で登校していたら絶対不登校になるよ?だ、だから…私が見張ってあげる!!」
「み、見張るって何だよ!?フフッ…でも嬉しいよ。ありがとう美咲」
これがツンデレと言うのだろうか?僕と美咲はバス停(天樂)の前まで来た。すると、美咲の友達が走ってきた。
「あっ?理苑だ」
「あぁ~間に合ったぁ~。おはよう美咲!あと…想くん」
僕の方が歳上なのに『君づけ』…。この子は美咲の友達、『木下 理苑(きのした りおん)』さん。美咲とは中学からの友達らしい。
画:主人公の妹/間守 美咲
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