424人が本棚に入れています
本棚に追加
「理苑、おはよう。走ってこなくても充分間に合ったと思うよ?バスが来るまで、まだ4~5分あるし」
「う~ん…そうだけど、ギリギリって何か嫌なんだよね。とか言って遅れそうになってるけど…」
僕は黙っている。普通なら割り込んで話に加わるんだけど…僕には無理だ。木下さんが僕に話し掛けてきた。
「ねぇねぇ想くん。今日から(櫻の杜学園に)転校するんだよね?何組なの?」
「そ、そうだよ。え…えっと…僕は四組…だったかな?」
噛みそうになった…。木下さんが僕の顔をジーッと見詰めてきた。
「な、なにかな…」
「ふ~ん…想くん、もしかして緊張してる?」
「………」
僕の喋り方、表情を見て分かったのかな…男として恥ずかしい。(ブルルル)バスが来た。
最初のコメントを投稿しよう!