転校の理由

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「理苑、おはよう。走ってこなくても充分間に合ったと思うよ?バスが来るまで、まだ4~5分あるし」 「う~ん…そうだけど、ギリギリって何か嫌なんだよね。とか言って遅れそうになってるけど…」 僕は黙っている。普通なら割り込んで話に加わるんだけど…僕には無理だ。木下さんが僕に話し掛けてきた。 「ねぇねぇ想くん。今日から(櫻の杜学園に)転校するんだよね?何組なの?」 「そ、そうだよ。え…えっと…僕は四組…だったかな?」 噛みそうになった…。木下さんが僕の顔をジーッと見詰めてきた。 「な、なにかな…」 「ふ~ん…想くん、もしかして緊張してる?」 「………」 僕の喋り方、表情を見て分かったのかな…男として恥ずかしい。(ブルルル)バスが来た。
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