転校の理由

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「うわっ!?『神谷鏡子』と同じクラスなんだ!?この人、超大金持ちの人なんだよ?」 「大金持ち!?す、凄いな…その人って、確か出席番号4番の綺麗な人だよね?」 美咲は【うん】と頷いた。そんな凄い人と同じクラス…また緊張してきた。 「ほ、他に知っている人は?」 「いるよ?出席番号17番の『橋本 汐莉』先輩、私がやっている演劇部の先輩だよ」 そういえば美咲は演劇部だったけ?声優を目指しているんだよな…夢があって羨ましいよ。 「そ、そっか…美咲、色々教えてくれてありがとな?」 「どういたしまして。じゃ、私は部屋に戻るね?明日はちゃんと登校するんだよ!!」 そう言って、美咲は僕の部屋から出ていった。少しは落ち着いたので、僕はベッドから離れて鏡の前に立った。 「まともに挨拶が出来なかったら恥ずかしいからな…よし!!」 僕は自己紹介の練習をする事にした。また一人言の始まりだ…。
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