転校の理由

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5月12日(木)午前6時42分 僕は目が覚めた。いつの間にか寝ていた…僕はベッドから降りた後、両手を上げて大きく背伸びをした。 「う…うぅ~ん…ふぅ…。今日から櫻の杜学園の生徒だ…頑張るぞ」 僕は婆ちゃんから貰った、櫻の杜学園の制服に着替えて一階に降り、茶の間に向かった。茶の間には父さんと母さんがいた。 「おっはよう!!暖かホヤホヤパン焼いておいたから、冷めない内に食べなさいよ!」 「今日から新しい学校だ。女子校だからって油断するなよ」 父さんは一体何が言いたいのか僕には分からなかった。美咲が遅れて起きてきた。 「ふぁ~…むにゅ…お父さん、お母さん、お兄、おはよう」 「おはよう。(モグモグ)眠たそうだね?もしかして…僕のせい?」 「お兄のせいじゃないよ。お父さんの鼾(いびき)のせい。お父さん、昨日は凄かったよ」 美咲の部屋の隣は父さんと母さんの部屋である。まともに聞いている母さんが一番可哀想だ。 「鼾はコントロール出来ないのだ。仕方ない事だから許してくれ」 「はいはい。あっ?お母さん、今日は帰りが遅くなるから」 舞台があるのかな?演劇部は大変だな。僕は食パンを食べ終わり、鞄を持って玄関へ向かう。
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