序章

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「早く逃げなきゃ!みんな死んじまう!」 男の言葉を遮るように警官が怒声を浴びせた。 「うるさい!大人しくしろ!」 その途端、今まで一定のリズムで電子音を刻んでいた物体からピーッという長い電子音がした。 それにはさすがの警官達も電柱の向こうにある物体に気付いた。 その途端、けたたましい爆音と共に黒い物体は爆発した。 警官もろとも男は爆発によって吹き飛ばされて頭を強打した。 男は薄れゆく意識の中でこう思った。 面白半分で"あんなこと"をやるんじゃなかった、と。 男の呼吸はそのまま静かに止まった。
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