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いくら待っても状況は変わらなかった。
「一体なんなんだよ?いきなりお守りが光だすなんて・・・」
その時気付いた。
「もしかして・・・沙耶もか・・・?」
沙耶も彼女から受け取っていた。ならばどこかにいるかもしれない。
そう考えていた、零はふと足音を耳にした。
2人?いや、3人か。誰かがこっちに来る。
少し身構えて待つ。すると
「なっ・・・幼女・・・だと・・・」
1人の幼女がこちらに向かってくる。その後に2人の西洋映画に出てきそうな兵士が槍を持って追いかけていた。
零はすぐに思いたった。
後ろの2人は幼女のストーカーでロリコンであると。なんてやつらだ。か弱き者を狙うとは男の風上にもおけないやつらだ。許せるか?
否!たとえ神が許しても俺は許さん!
と、心で演説をしていた。
「必ず助けてやるぜ!」
少しでも近づくため走りだした。
だが、幼女、いや少女はその場に転んでしまった。
兵士の1人が槍を少女に突き付けた。その瞬間。その槍の先に火球が作られていた。
「観念しろ!終わりだ!」
なんだあれ!?
どんなマジックだ?
だが考えている暇はない。今自分が助けなければ少女はあの火球にやられてしまう。
「間に合うか?」
槍の先から火球が放たれた。
「くらえ!」
放たれた刹那、零が少女を助けだす事に成功し、火はギリギリ回避する事ができた。
「ん?・・・魔力を持たない一般人がこんなところにいる!?」
「その娘は捕縛命令がくだされている!その娘を渡すのだ!」
「知ったこっちゃねぇ。」
零はしっかりと、少女を抱き込み、一旦、深呼吸して言い放つ。
「このロリコンが!お前達を正義の鉄槌を下してくれるわぁ!」
フッ、決まった。渾身の台詞だ・・・
「ふむ。そうか。ではロリコンとやら。その娘は渡すのを拒むというのか。ならば仕方ない。お前も同罪だ。」
・・・あれ?今なんて?
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