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「固有魔法とは人に備わる力で私のは『変換』という。」
すると今度は銀のスプーンを持つとまた足元に魔法陣を作る。
するとカリヤのもつスプーンが刀に『変換』された。
「おお・・・」
もはや零には驚きの言葉しかでなかった。
「あと、人に魔力が宿っていれば感じ取ることもできる。ちなみにお前からは感じられなかった。」
刀をスプーンにもどす。
「雑談はここまでだ。しばらくはここにいるといい。私は王国に行かなければ行けない。」
カリヤはそう告げると、家をでた。
「にしてもすごかったな~魔法か。本当にあるなんて。」
それならあの兵士の火も魔法ということか。
「ってそれどころじゃねぇ!あの子は?」
「私ならここだ。」
いつのまにか部屋の中にいた。
「もっとも助けられた『私』ではないがな。」
その少女は助けたときの目と明らかに違い、鋭い目付きをしていた。
「二ノ宮 零。お前は異世界にいる。『私』がつれてきた。」
「なんで俺の名前を?」
その時、ストーカーに終われていた彼女が思い浮かんだ。
「もしかしてあの時の?」
「ウラシアという場所にこい。元の世界に帰りたければ・・・」
華麗に無視された。
「・・・ん?おお!あの時私を助けてくれた・・えと、名前はなんなのだ?」
「さっき知ってだろ?忘れたのか?」
「忘れたもなにも、知らないぞ?」
なにがどうなってんだ?
まるでさっきまで人格が違ったかのように。
「零、だ。」
「そうか。私はパージャという。礼を言うぞ!」
いまさらだが、年に似合わない口調だと思う。
「なぁ、パージャはなんで逃げてたんだ?」
その質問に首をかしげた。
「それが・・・記憶がないのじゃ。気が付いたら追われていたのじゃ。」
記憶が?
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