3人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
その瞬間パージャと呼ばれて彼女は剣に触れている所から徐々に消えていく。
「リィン・・・私はあきらめない・・・許さない。この世界を破壊するまで。」
封印されるというのにその顔は不気味に笑っていた。その時だった。
封印に成功した事で皆完全に安心しきっていた。
それは不意討ちと言うべきか。
パージャの体から4つの光が飛び出した。
「!?しまった!」
気付いたがそれは遅かった。既にその光は見えなくなっていた。
これで終わったのだろうか?
既にこの世界の破壊は免れた。
少なくとも今は。
リィンは立ち上がろうとしたが足をもつれさせる。
「大量に魔力を消耗したか・・・だが、休む暇もないな。」
リィンは辺りを見渡す。
すっかり姿を変えてしまった世界を。
「ここからはお前達人間に任せる。私は元の世界に帰る。」
もうなにも起こらないはずだ。
パージャの魂を封じた。
だが、最後のあの言葉。
「もし、パージャがまた復活すれば、今度は止める手段がないな。」
そんな事を起こさせないためにも私達がいる。
私達がなんとしてでも止めなければ。
なんとしてでも。
あれから10年後――――
最初のコメントを投稿しよう!