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ジリリリリリリ。
中学の時に作った自作の目覚まし時計が鳴り響く。今日は日曜日だというのに、また平日と間違えてセットしていたようだ。
欠伸と伴に少しだけ背伸びする。涙が滲むが別段、感傷的な気分だから、ではない。生理的なモノだから仕方ない。
寝ぼけ眼でベッドから抜け出す。頭を掻きながら僕は洗面台へと足を運ぶ。目の下の隈をみて、溜め息を吐く。
シャコシャコと歯を磨く。眠たい目を覚ますには歯磨きが一番、な訳ではない。やはり顔を水で流すのが一番だと僕は自負している。清涼感マックスだからだ。
……しかしやはり目立つな。派手な傷口。
あの後――の事は思い出したくない。
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