痛い陽射し

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(カッコいい…) 素直にそう思った。  「なんでお前がここにいんの?」 アゴを突き出し軽く睨むような視線を投げられ、私は目をそらした…。 「サンタが…」 と言いかけた時  「夏希!?どうしたの?」 咲の明るい声に言葉が止まった。  駆け寄ってくる咲 「練習見に来たの?」 「うぅん…。サンタの散歩頼まれて…引っ張られて来たら学校だったの…」 「そっかぁ♪サンタの散歩大変でしょ?」 「初めてだからね…。でも楽しいよ!知らないとこいっぱいだから」 「ならいいけど♪良かったら練習見てく?」 「えっ?」 「おい!咲!かまってねぇで練習続けっぞ!!」 森川君の一言で咲との会話が途切れた。  「わかったよ!で、どうする?」 「…やめとく。遅くなるとノブさん心配するだろうし練習の邪魔したくないから…」 私は、そう言ったあとうつむいてしまった。  「そっか!じゃあ気を付けて帰ってね」 「うん」 サンタとふたりとぼとぼ歩く。  (なんであんな言い方されなきゃいけないんだろう…私何かしたかなぁ?カッコいいなんて思うんじゃなかった!) .
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