痛い陽射し

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サンタが進むままついていくと海岸沿いの道に出た。  「この道に出るんだ…」 少し全体像がわかってきた気がした。  陽が沈みかけた海を横目で見ながら歩いていると、またいきなりサンタが走り出した。  「ちょっ!!サンタ!?」 あまりの勢いにリードを離してしまった。  必死にあとを追うと、誰かに頭を撫でられめいいっぱい尻尾を振っていた。  「サンタ…いい加減にしてよ~…」 追いつき息をととのえる、耳に入って来たのは低く落ち着いた声だった。  「アンタか…」 顔を上げたら新条先輩だった。  「あっ…先輩…」 「散歩の帰り?」 一言聞かれうなずいた  「一緒に帰ろうか?」 かすかに優しく微笑んでくれたように見えた...胸がトクッと鳴った。 先輩がサンタのリードを持ち一歩ほど私の先を歩いてる。  無意識に横顔を見つめてしまう。  (初めての時も思ったけど先輩って本当に綺麗に整った顔してるなぁ…) まじまじと見ちゃう。  困ったように鼻の頭を親指でなぞるように掻くその仕草にドキッとした。 同じ仕草をする人を思い出したから…。 忘れなきゃいけない人…。  「そんなに見たら穴が開く」 目が合った!!  さっきとは違う感じで胸が鳴った。  熱くなっていく顔を見られないようにうつむき  「すいません…」 それしか言えなかった。 .
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