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それはまるで『いい子ちゃんが描く不良の世界』であり、それゆえに性的魅力はあまり重要視されない。いや、わざとそれをさけているかのように感じられる。マドンナが寅と一緒になりたいと思ったのと同時にマドンナから逃げ出してしまう。これではまるで中学生の恋愛ごっこである、傷つくのが嫌で逃げ出す寅は実は恋愛が怖いのではないだろうか?とさえ感じてしまう。
そう言ったところが淀長さんが嫌いだったんだろう。なにせ、シュワちゃんが来日した時に
『一緒にお風呂に入ろう』とモーションをかけた淀長さんだもん、もっと積極的な男性が好みなのかもしれない。
山田洋次はきっと女遊びをしたことがないんたろう。真面目な人である。私が知っている山田作品で唯一頑張ったラブシーンは『学科3』でのキスシーンぐらいであってあとはまるでプラトニックな関係である。
ところがそんな寅と唯一、所帯を持ったマドンナがいた、勿論、『そんな気』になっただけの架空の所帯だけども。
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