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『リリィ』である。マドンナ『リリィ』は三度もマドンナとして出演しているだけでなく『ハイビスカスの花』ではまるで夫婦のごとく振る舞うのだ。しかし、そこには決定的な決め手がない。決め手、すなわち『身体の関係』がないがゆえにぎこちない間や二人の歯痒い感情が生まれ、これが観客に伝わってなんとも気持ちがいい。まるで誰もが『恋愛』しているかの気持ちになる。
最終作では金持ちになったリリィの家に居候までしていながら、二人の関係はプラトニックなままであり、山田洋次がリリィに特別な感情を抱いていたのがわかる。
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