『つまらない』映画はなにがつまらなくさせているのか?

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黒澤明の作品に『羅生門』がある。 東宝の労働ストのため大映で撮られたのがこの作品なのだが、当時の大映社長、永田雅一は『羅生門』というタイトルを聞いて歌舞伎にある演目だと思っていたらしく、それが芥川の『藪の中』だとは思わなかった。しかし蓋を開けてみるとなんだか訳の解らないことになっている。その時の永田は『つまらない』と評価した。ところがヴェネチアで賞をとるや否や『俺が撮らせた』と報道陣を前にいい放った話は有名である。
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