信じたくなかった

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ご飯も食べずにただ泣き続けている私は先生にこう言われた。 「美都ちゃん、美都ちゃんが泣いていたら勇太くんも安心して天国にいけないんだよ?」 そう言われた私は何も答えずにただ泣き続けていた。 そして先生が私の頭を優しく撫でてくれた。 でも 私はその手を振り払った。 その理由は 勇太くんの温もりと優しさを忘れたくなかったからだ 先生だけではない。 看護師さんや自分の両親と妹達にさえ触れられるのが嫌だった。 “誰にも触られたくない” “誰も私に近づかないで” そう心の中で叫び続けながら………。 ひたすら泣き続けた。
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