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「はい遅刻。ペナルティーね」
ぎょっと思うその声。
それは、ミズホだった。
「はぁ!? お前時間ちゃんとに校門に入ってきたじゃん! 遅刻ってなんだよ!!」
「残念。基準はこの学校の時計だからさー。アオイの時計では遅れてなかろうと遅刻は遅刻なのよね」
「この腕時計が電波時計でもか!?」
「うん。じゃあ今日の放課後風紀委員会にこれを提出ね。あと服装もチェック入れとくから。てかちゃんと鏡見てきた? だらしなさすぎるわよ」
……相も変わらず、むかつく奴だ。
「何で男のあんたにアオイなんて名前つけたんだろうね? 名前に合うよう努力もしたら?」
俺はミズホの手から紙を強引に受け取る。
「へーへー。風紀委員長も早くしないと授業始まるぜー」
時計は8時20分。授業は30分からだ。
俺はそそくさと校舎に入っていく。
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