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あ、でも真似はしない方がいいかな。身体全体に半端ない負担がかかるし、……着地がな。
まぁ、俺にしてみればどうでもいいようなことなんだが。
「おっ?」
やっと降下が始まったみたいだね。
いやはや、もうちょっとこの景色を楽しんでいたかったんだけどなぁ。
…ちなみに、景色っつっても単なる荒野しか見えないんだけどなぁ。
え?何故絶景かって?
そりゃあ、俺が相手を見下せるからに決まってんだろ~?
…さて、そんなこんなで地面に向かって急降下中の俺なんだが…
「…マジで?」
俺の目に飛び込んできたものは、天使と悪魔と人間の軍が睨み合いを続けている光景だった。
まぁ、普通の奴らなら別にいいんだけど。
睨み合ってる奴ら、全員、他の部隊の奴らと装備の色が違うからなぁ。…エリート部隊ってやつ?
ってか、もう地面目の前じゃん!
ドゴォォッ!!
そんな巨大な音が戦場に一際轟いた。地面も少し揺れた気がする。
「く~~っ!痛ぇぇ!!」
靴履いてるけど、これ絶対に足の裏真っ赤っかだね。あ~確実だ。
この刀、重すぎるんだよ。俺より重たい武器ってどうなのよ。ありえねー………あ、今ありえてるんか。ははっ、笑えねぇ。
その時、俺に向かって複数の視線とともに、何か圧迫感のようなものが放たれているのを感じ、周りを見回せば…
「ド真ん中じゃん…」
小さなクレーターのようになっている場所に突っ立ってる俺はちょうど睨み合ってた奴らのド真ん中にいた。
「キサマ、何者だ!!」
真っ黒い甲冑を着込んだ悪魔が問いただす。
まぁいきなり人間が上から降ってきたんだから警戒はするわな。
「俺か?俺は…」
「人間のようですが、そこの〈ナンバーズ〉のお仲間ですか?仲間なら殺しますよ?…まぁ、仲間でなくとも結末は変わりませんが。」
この天使、何言ってやがんだ?っつか、俺の言葉に被せやがった……ちょいイラついた。
「おい、お前!どこの部隊の所属だ!こんな最前線まで来やがって、死にてえのか?」
……………今のはかーなーりイラついた。
そう言って人間が俺に近寄ってくる。
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