伊賀くノ一美代来たる

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江戸城。八代将軍徳川吉宗が住む巨大な"家"。その巨大な城の巨大な門に一人の男が立っていた。 「加納殿はおらぬか⁉伊賀から参りましたぞ」 男の声はドスの聞いた声だ。更に声は続く。 「伊賀忍者大月半蔵、ただ今参られた‼門を開けてくれ‼」 大月半蔵と名乗る伊賀の使者。僧侶の扮装をして来たようである。更に話は続く。 「拙者と同じ仲間のくの一が遅れて来るのだが、しばらく匿ってくれないか⁉」 話を聞いてくれたのか、一人の老中が門の奥に現れた。 「拙者が加納五郎ヱ門である‼御主が大月半蔵であるか⁉」 加納五郎ヱ門という老中は半蔵に向かって声をかけた。
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