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そして、歩き続けてようやくある部屋にたどり着いた。
そこは御庭番と幾人かの大名と将軍にしか入れない場所。
「ここに助八殿が来られるのは余りにも早過ぎる様でならない・・・」
半蔵がそう言うのも言うまでもない。その場所は江戸城の地下にある御庭番達の霊堂であった。幾人かの御庭番達は役目に殉じた後、最期にたどり着く場所である。役目を全うした助八も今、その霊堂で不動明王が見守る中、静かに眠っている。その顔はまるで、ごく普通に寝ている様にも見えた。
今にもその助八の目は開きそうだ。
そして、助八の側にいた女性は、もう動く事は無い助八を静かに見守っていた。半蔵はその女性を知っていた。助八と同じ御庭番であるおそのであった。
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