第一章

6/19
前へ
/104ページ
次へ
これにはさすがの翔もカチンときてしまい、少女に怒鳴り声を上げる。 「聞いてるのかよ!?ていうか君誰なんだよ!?」 翔がそう言った途端、少女の顔から表情が消えた。 【……静かにして下さい】 少女の言葉は何処か神聖な雰囲気を漂わせた。 翔は自然と口を閉ざしてしまう。 目の前にいるポニーテールの少女が、翔には何処か神秘的に見えた。 【では、説明させて頂きます……】 少女は次の言葉を溜める。 自然に翔の喉がごくりと鳴った。 そしていくらかの静寂のあと、少女が口を開いた。 【貴方はちょうど今日、十万人目の死亡者です♪ 嘘ですけど!】 「嘘かい!!」 神秘的な雰囲気は遥か彼方に消し飛んだ。
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加