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少年は何か言おうと顔を上げたが、あるものに目を奪われた。
少年の視線の先には少女の頭………、
その数センチ上にぼんやり光る黄色い輪っかがあった。
「なに…、あれ?」
少年は小さく言葉を発したが、機械に視線を向ける少女には気付かれなかった。
【ぶはっ!アクセルとブレーキを踏み間違えた軽自動車に轢かれて死亡。だっさ!】
少年は、はっとした。
………くるま?
あ、そういえばさっき僕轢かれた…。
あ、神童翔って僕だ。
ここで翔の頭に疑問が広がる。
え?って事は……
僕は今、死ん……
【自分が思う長所無し、か……短所は…うわ多っ!!
え~と、朝時計のアラームをオフにしてまた寝てしまう……
しょぼっ!?】
「うるさいな!!さっきから人の悪口をぐちぐちとっ!!」
【え~生前イジメられっ子。
駄目だこりゃ、ハズレ引いちった】
少女は堂々と翔の言葉を無視した。
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