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呪われし姫君 生まれ落ちたその瞬間から そう呼ばれるようになった 神官の一人は言った 呪われた子は殺すべきだ と もう一人の神官は言った 殺しては祟りが起きてしまうかもしれない と 三人目の神官は言った 城の横に高い塔があるそこに幽閉すべきだ と 王と王妃は三人目の神官の意見に従った 呪われた子など顔を見るのもおぞましい そう言って名を付けることもなく 一度も抱きしめることもせず 我が子を突き放した
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