出会い

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え? なんで可哀想な眼で見るの? 「プリンセシーズに下手に近づくと、 消されちゃうんだよ~」 「プリンセシーズ?」 男は振り向かずにカフェの女子たちを指した。 「消されちゃうって……」 「殺されるわけじゃないよ 社会的に消されるんだぁ。 まぁ、 自殺しちゃう人も中にはねぇ~」 「自殺!?」 「一家心中とかもねぇ」 僕は驚いた直後、 我に返った。 この人、何を言ってるんだ。 ていうか僕、しっかりしろ! こんな変な人の言うことを真に受けてどーする。 今日は、待ちに待った日なんだ! 「あの、僕、用事あるんで失礼します……」 男の脇を抜けようとすると、 肩を物凄い力でつまれた。 「待ちなよぉ」 男の眼は怪しく頬笑んでいた。
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