卒業

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放課後の学校 校舎一番端の階段に 中学入学直前から 3年も付き合っていた Sくんを呼び出した S「…どうしたの?」 『大切な話があるの。』 「うん、何?」 『ごめん、別れて欲しい』 「…えっ」 『言い訳になるけど 今まで何でも私からで ソッチからってことが 一度もなかったじゃん? 私たち家は近いけど高校違うし …きっと学校違ったら 今以上にコミニケーション減るよね? だから別れて欲しい。 女から降られるのが嫌なら 今から私を降ってくれても… 「お前は… お前がそうしたいなら 俺はそれに従うよ? …それが お前が出した答えなんだろ?」 『…うん、ありかと。 今まで、ありがと…』 自分で別れを告げたのに 勝手に涙が溢れる… 優しいよ… 怒って欲しかったな… 涙を溢す私に気付き少し困るSくん 眉を寄せ少し苦い笑顔を見せる 「何でお前が泣くんだよ(笑)」 と、ポンと頭に手を乗せ ワシャワシャと撫で始める 『!!!…ばーがっ!!!』 と、吐き捨てて私は その場から走り去る 少し悲しそうな背中が目に映り 罪悪感? 胸が苦しくなる だけど私は自分のクラスまで 一生懸命走った…
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