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森の中に居るのに不似合いな音楽を聴きながらアタシは木に寄りかかる。
周りを見渡すと無邪気に遊ぶ子供達。
楽しそうに笑う声…
アタシには苦しいから音量を上げた。
なんで此処に居る?
いつの間にか居てしまったんだろう?
解んないよ。
唯一解ったのは…周りの子供達はアタシが見えないらしい…
木漏れ日に目を顰めて太陽を睨みつけた。
…アンタには恨みはないよ…。
そう呟き目を閉じる。
風に吹かれて、寒気で目を覚ます。
周りで遊んでいた子供たちの姿はなく…夕暮れ。
いつのまにか眠ってしまったらしい…
鮮やかな山吹と紫のグラデーション。
奇麗過ぎて呆気にとられてしまう。
悪くないかな?
星が輝き始めて、アタシは消えていく。
何処に飛ばされるのかなぁ…。
アタシが見える人に会いたいよ…
独りはもうイヤ…。
終演
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