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やたろうざえもんは「避けていろ」と言って、門の前に立つと刀を抜き「うお~!」という声とともに刀を二回振り、鞘に納めました。
すると、ガラガラズーンッという音とともに門が崩れてしまいました。
やたろうざえもんはツカツカと中に入って行きます。
与助と権十郎もあとに続きます。
屋敷の中では、代官が家来を部屋の中に入れて、ガタガタ震えています。
「いいか、何があってもワシを守るんだぞ」代官の声は震えています。
いきなり障子が開きました。
「何奴!?あれ?」
代官は目をぱちくりします。
すると、「ここだ!」とやたろうざえもんの声がしました。
回りには、代官の家来しかいません。
「ここだ、どこを見ている?」
代官が声のするほうを見ると、天井にやたろうざえもん、犬神権十郎、与助がへばりついています。
「……何者だ、お前達」
と、代官が言い胃終わる前に、やたろうざえもん達は代官の家来達に飛びかかり、のばしてしまいました。
「わ、わしの家来達が…」
「代官、おとなしくお縄につけ。そうすれば手出しはしないぞ」
「なに~、これくらいで参るか!こっちには強い用心棒の先生がついているのだ。先生、お願いします。先生~」
「お代官、呼んだかい?」と、痩せた男が襖を開けて入ってきました。
「先生、こいつらをやっつけてください」
代官はそう言うと、用心棒の後ろに隠れてしまいました。
「ふん、なかなか強そうなやつがいるな。俺の名は影野茶ざえもん。お主は?」
「やたろうざえもんだ」
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