笑顔屋

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「・・・出来るでしょう。報酬は少々お高くなりますが、笑顔を取り戻すことは出来ます」 今までどんなカウンセリングを受けてもダメだった。そんな妹がホントに笑えるのか? 「ホントに・・・笑えるんだな」 「ええ、それでは明日の12時。お宅に伺いますので住所と電話番号を教えていただけるでしょうか」 ・・・12時!?遅すぎだろう・・・。 「ちょっと!なんでそんな夜遅くなんだ!?」 「私の力は患者が寝静まってからしか発揮できないんですよ」 催眠術の類か。それならもう既に試しているが、今はまさに藁にもすがる思いだった。 「わかった・・・でも妹が笑わなかったら、報酬はねぇからな」 「ええ、承知しております」 こうしてこの日は笑顔屋と別れた。
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