1 僕の歩く道

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朝起きて決められた事のようにテレビの電源を入れ、くだらないニュースに一通り目を通して僕はタバコに火をつけた。 テレビから流れるニュースの雑音をBGMの代わりにしてタバコを吸う、それはしなくていい事のはずなのにしなくてはならない、そんな感じに思えて仕方なかった。 タバコを吸い終わると冷蔵庫で冷やしておいた水をコップいっぱいに注いで一息に飲み干した。 テレビの前で蘊蓄を垂れる僕、テレビを消した後のガラスに映る僕の姿はすごく滑稽に見えた。 そしてまたタバコに火をつけ、自問自答をする。 やっぱり何がしたいのか、いまだによくわからない、誰かに認めてもらいたいのだろうか? 口癖の「どうしよう?」それが今の僕の唯一のアイデンティティだった。 そして僕は空を見た。 この空はいつ晴れるのだろう?それしか僕の頭には残らなかった。 僕は人が嫌いなんかじゃなく、人を怖がっているだけかもしれない。 それが僕を犯罪者のような気分にしているだけかもしれない。 そう思うようにすると気分が楽になる事に僕は気が付いた。 僕は石橋を叩いて叩いて叩いて自分で壊して言い訳する事を辞めようと決めた。
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