第六話 密室

15/67
9848人が本棚に入れています
本棚に追加
/619ページ
僕「な~が~き~ゆ~う~!?」 まだこの家に居るのだとわかった途端、じわじわと怒りの感情が込み上げてくる。 朝からなんてコトをさせるんだ、コノヤロウ! 靴は履いてなかったので、僕はそのまま玄関を素通りして、階段をドタドタと駆け上がり、二階に到達。 すると二階の廊下に、『彼女』が居た。 『幼なじみ』の長木由宇! 由宇は僕の部屋の前で、ちょこんと体育座りをして、ドアに寄りかかるようにして静かに眠っていた。 由宇「・・・スゥー・・・スゥー」 彼女は安らかにすやすやと寝息をたてている。 ・・・ああ、由宇! 長木由宇・・・ッ! なんて可愛らしい寝姿なんだ! しかもパジャマ姿だなんて! そんな姿を見せられたら、 朝っぱらから、トキメいてしまうじゃないか。 思わず抱きしめたくなる衝動を、必死に抑える。 ああ、抱きしめたい。 歯を食いしばってなんとか耐える。 ・・・チクショウ! 可愛いじゃないかチクショウ!
/619ページ

最初のコメントを投稿しよう!