第六話 密室

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何かが引っ掛かった。 ・・・ドミノは何処から持ってきたか、かな? いや、それは長木家の物置に眠っているのを引っ張り出したのだろう。 幼なじみだから、それくらいは知っている。 じゃあ、由宇がどうやってこの家に入ってこれたか、か? いやそれも、由宇がこの家の合鍵は、7つある植木バチのどれかの下に隠してあるのを知っているから、だろう。 幼なじみだから、それも知られてしまっている。 というか、ちょくちょくその鍵で長木姉妹に侵入されていて、僕の部屋で勝手にくつろいでいるので、今さら驚きもない。 まぁ、僕も僕で、合鍵の隠し場所を変えるつもりはないのだけれど。 じゃあ、いつやったか、だろうか? それこそそんなの、僕の睡眠時間さえ知ってるなら、簡単に割り出せる。 だって、幼なじみなのだから。 ・・・うーん、幼なじみという関係は、改めて厄介だと感じる。 しかし、それも疑問点に引っ掛からないとなると、 後、疑問に思うコトと言ったら、 ・・・それは、 僕「・・・由宇、君はどうやって、部屋から出たんだ?」
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