第三章

9/15
前へ
/228ページ
次へ
「……なっ……!」 オルダの表情が凍り付く。 「なん……で、おまえが……」 一歩後ずさる。恐れているわけでは決してない、唯々そこに後ずさせるだけのモノがあった。 「ん……」 その人物はオルダに視線を向けると、オルダとは対象的に落ち着いていて、そして無関心な表情で言葉を放つ。 「お前がドクターが言っていた人物か……」 その人物はどこかから剣を二振り取り出すと、躊躇わずにオルダに切り掛かる。 「先ずは小手調べと行こうか」 オルダは疑問が沢山あったが、それら全てを押し込んでインフルエンスをシューティングモードからコンダクションモードにモードチェンジし、それに応戦する。 「ぐっ……、お前は誰だ!」 激しい剣劇の刹那、剣を振り下ろしながら言葉を紡ぐ。 「この身に名等ない。強いて言うのであれば……ロストナンバー、とでも言っておこうか」 オルダの猛攻を軽々いなし、冷静な口調で返す。  
/228ページ

最初のコメントを投稿しよう!

664人が本棚に入れています
本棚に追加