第四章

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モニターを操作する電子音だけが部屋に響く。 調べ物をしていた時間は大体一時間弱だったが、オルダにとって二時間にも三時間にも感じられた。 その間にいろいろな事がわかった。 事件の概要。犯人の名前。この事件の不可解な部分。父親が上げた功績。父親の階級。 そしてオルダが一番気になったこと。 「父さんが戦闘機人の事を追っていた?」 本局で戦闘機人を担当していた部隊があった訳だが、その部隊に名を連ねていた。 しかしその部隊は詳細不明の事件に巻き込まれ父さん以外全滅。 更に不可解なのが、その事件が発生した後一ヶ月以内にあの忌ま忌ましいグラウンド家襲撃事件があったことだ。 (まさか上層部がこの事件に絡んではいないだろうな) そうでなければこの偶然が説明できない。 (思ったよりこの事件は奥が深そうだ) 一通り調べ終わったオルダは、調べ終わった物を会議用にまとめ、そして来た時より幾分か軽い足取りで自分のデスクに戻っていった。  
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