第一話  【狩人】

2/4
前へ
/96ページ
次へ
  南地方のとある砂漠――。 そこに、一人の男が立っていた。 手に握られているのは身の丈はあろうかという巨大な武器。 太陽の輝きを受けた刃が、鈍い光を放っていた。 (; ^ω^)「こいつは予想以上にきびしいかもわからんね」 容赦なく照り付ける太陽が、男にはなんともうっとおしく感じた。 鎧の下は既に汗だくで、下着が肌にベッタリと張り付いていてなんとも着心地が悪い。 (; ^ω^)「――おっ!?」 突如、男の目の前で砂煙が上がる。 咄嗟に武器を振るうが間に合わず、ガァンッという音と共に体は地面へと突き飛ばされた。 熱された砂が口の中に入り、思わずそれを吐き出す。 (;#^ω^)「うげっ! ぺっぺっ! ……くそっ!」 急いで体制を立て直し、再び武器を構える。 男の視線の先には――異形の【怪物】がいた。 暗褐色の鱗、ずらりと並ぶ無数の牙。 そして男を見つめる黄金色の瞳。 砂漠に生息する大型モンスター、【魚竜ドスガレオス】――。 それが、この怪物の名称だった。 (;#^ω^)o(単独行動が裏目とでたかお……。でもっ――!) ドスガレオスは長い首を持ち上げると、体内に溜めておいた砂を口内に移動させ、圧縮させる。 そしてまるで弾丸のように形成された砂の塊を、男に向け勢いよく吐き出した。 ( ^ω^)「そぉい!」 迫り来る砂弾。 だが男は素早く身をひるがえしてソレかわし、ドスガレオスの左翼目掛け、巨大な刀身を振り下ろした。 ――ギィャヤオォォオオン!! 響く怪物の咆哮――。 まるで斧を彷彿とさせるその刃が、ドスガレオスの左翼を容易く引き裂く。 (;#^ω^)「やったかお!?」 ややよろめきはしたものの、ドスガレオスは琥珀色の瞳でギロリと男を見据える。 この程度では、大したダメージにはならないようだ。 (;#^ω^)「さて、次はどうくるかお?」 男の武器を握る手にも、自然と力が入る。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

605人が本棚に入れています
本棚に追加