冬の足音

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日が経つにつれ、朝夕の冷え込みはきつくなっていく。 俺達働きアリは冬へ向けてラストスパート。そんな忙しい中でも俺はレギーに会いに行っていた。 俺が行くとレギーは笑顔で迎えてくれて、その後ひなたぼっこしながら二人で歌を歌った。 楽しかった。周りなんて見えなくなる位毎日が輝いていた。 そんな俺に女王は言った。 「貴方の裏切りで今年の冬は何人もの働きアリが死せるだろう」 耳を疑った。 確かに冬支度をしていないレギーに俺は集めた餌をちょこちょこくすねては渡すのを繰り返していた。 しかし本の少しずつだ。 冬を越せぬ程減ってはいない。 「しかしレギーは冬支度をしていないんです!!」 「貴方は騙されているのです。年中歌ってばかりのあやつらの考えそうな事。楽をしようと貴方を利用しているのです」 「そんな事ありません!!」 「アマネ。 キリギリスに深入りしては身を滅ぼしますよ」 「レギーは違う!!」 感情的になる俺を哀れみの眼差しで女王は見詰め、深いため息を吐いた。 「……貴方は頭を冷やす必要があるようですね。 衛兵、アマネを地下に」 「女王!!!! ちゃんと聞いてください!! レギーは…」 「連れて行きなさい」 「御意」 .
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