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しかし、そんな気配は微塵もみせずに、彼女は言葉を続ける。
「確かに武器は人の命を奪ってしまう物ですわ……。でもマリアはこうも思うのです、奪うことが出来るのなら、使い方を変えれば守ることもできるのではないかと」
彼女はうるんだ瞳で男を見つめる。
「ですから、私は武器商人という職業嫌いではありませんわ。だって、人を守るものを生み出すなんて素敵でしょう?それになりより……」
男の手をそっととり。
「なにより……私の将来の夫となる方の仕事場ですもの。拝見させてはいただけませんの?」
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