プロローグ

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足の踏み場もない程、本が溢れかえっている 狭い部屋の真ん中には部屋の面積をほとんど占領している大きめのテーブルがあるが、その上にはこれでもかと言うくらい本が積み上げられている 絶妙なバランスで下手な事をしなければ、倒れる事はないと言われたが、誰もが触る事に躊躇する様な積み上げられ方 その中で1箇所だけ申し訳程度に、人が作業出来るぐらいのスペースがあり、その前にイスがある イスからその部屋唯一の出入り口までの床は人1人がギリギリ通れるぐらいの空間があり、他は本が所狭しと積み上げられている 出入り口以外の壁には本棚が備えられてるが、床に積まれた本の為にその姿に気付くのは難しい ただ、テーブルとイスの下にだけは、地震などの災害時の為に何も置かれてはない いつもの様にその部屋で資料整理をする 何でも、本の情報のデータ化だとかで、本のタイトル、著者名などの情報をノートに記した後、パソコンにその情報を保存するという面倒なシステムが出来たそう それは本来、図書館司書や大学教授などの限られた人の仕事らしいが、人手不足もあり、その手伝いをする事になったのだ
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