ダルテー 前編

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ダルテー 前編

三郎君の熱が下がらない。 「次郎、これってオカシイよね。」 瑤母が次郎アニキと相談している。 「とりあえず、病院に連れて行こう。 俺も、1日なら大学休めるから。」 「次郎、助かるよ。」 …三郎君は、次郎に引っ張って行かれない限り、病院になんか行かないヤツなんである( ̄_ ̄#) 翌朝、三郎君は病院に連行された。 病院で、三郎君は色んな診察をされた。 レントゲンを撮られたり、喉に管をツッコミまれたり…。 (俺、ケガも自力で治して来たのに💦いきなりフルコースかよ💦) …夕方になって…ようやく診断が下された。 「結核です」 ……え? 「まだ、培養結果はでていませんが、小石川保健所にも行って下さい。」 保健所? このやぶ医者何言っているんだ。 この俺が…九中1丈夫だった俺が!病気になる訳ないじゃないか! …夏なのに…蝉の声ひとつしない。 戦後2年目の夏のコトだった。
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