告白

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「……」 「……」 わ。 うわぁあ……。 昨夜の何倍もの威力。 私は心の準備をしていたはずが、また顔に血液が瞬時に集まり、言葉も発せず、身動きも取れなくなってしまった。 しゃがみながら下から真っ直ぐ真面目な顔で私を見上げ、反応を待っている入江さん。 「……言いましたけど」 「……」 くいっくいっと握られた手が軽く引かれる。 私は目を逸らして、呼吸の仕方を必死に思い出そうとした。 自分から聞いたくせに、この恥ずかしさの対処法が分からない。 そう言ってもらえる覚悟とずるさを持っていたのに、直接発せられた“好き”というワードにクラクラして眩暈がする。
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