道の向こうに

夢

　諸君に言いたいことがある。
　幼稚園を卒園する時、小学校を卒業する時、中学校を卒業する時、必ず書かされる物があるだろう？
　それは将来の夢って奴だ。
　多くのクラスメートはサッカー選手や野球選手、ケーキ屋さん、花屋さん、学校の先生、消防士、看護士その他諸々……いかにもって感じの夢を書く。あっ、社長って書いていた奴もいたな。
　とにもかくにも、将来の夢を文集に書き留めておく作業は避けては通れない道であり、俺にとって苦行の道だった。
　夢なんて１０年そこらしか生きてない子どもに考えさせるなんて無理な話だ。
　まぁ、つまりはこれと言って夢がない俺の言い訳に過ぎないことはわかっている。
　でも、だってそうだろう？世界に何が待ってるのかもわからないんだ、決めろって言う方が間違ってるのさ。
　コホンッ!!
　まぁ、答えの出ないと分かっている議論程虚しいものはないし本題から光の速さでずれていくので置いておくとしよう。