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 そんな中で一人だけ目を輝かせながらこっちを見てるのがいたんだ。  それが、俺の幼なじみである山崎加那だ。  家が隣。その辺のハーレムアニメみたいに毎朝起こしに来てくれるなんてことはないけれど、小学校には毎日一緒に通っていた。  一番近くにいた女子。それが俺にとっての山崎加那だった。  そんな加那が俺の書いた夢に本人よりも目を輝かせながらこちらを見ているのだ。  賢明な諸君ならば分かりきった事だろうが、その瞬間に俺の中で加那が単なんなる幼なじみでは無くなった。  まあ、あれだ。人目を憚らずはっきり、すっきり言ってしまえば……恋に落ちたのだ。それも大きな音を立てながら。  一般的に恋に落ちる音がどんな音なのかは知らないが、俺が聞いたのは幼なじみという壁をぶち壊す豪快な音だった。  まあ、つまりだ、言いたかったことは……  男なんて物は単純極まりない。  自分の夢を肯定されただけで相手の事を好きになる。  ってことを、俺は小学校を卒業するのと同時に学んだってこと。
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